新鋭ブランドVIBIAが手掛ける
LED照明の新しい形
後編
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こちらの記事の後編です
スペインはバルセロナ郊外にある地中海沿岸の都市、ガバ。広大な農地に隣接する市街地に、VIBIA 本社は位置しています。YAMAGIWA スタッフは2024年7月、このショールームから開発拠点までを含めた広大なオフィスを訪ねました。
後編では現地の様子や、本社スタッフの証言から、VIBIA の自由で美しい照明デザインを紐解いていきます。
Index
現地で私たちを迎えてくれたのは本社PR担当のGiuliaさん。製品デザインや、Vibiaが理想とする空間についての質問に答えてもらいました。
ー こちらに飾られているのは PLUSMINUS ですね。ファッションアイテムのような布ベルトが導電線となり、好きな位置に専用のスポットライトやガラスグローブをセットできる。照明の既成概念に縛られない、VIBIAらしいデザインだと思います。
PLUSMINUS は、その見た目やシステムの斬新さはもちろんですが、もともとは電源や吊りワイヤーをたくさん用意しなくてもいい器具という、シンプルなコンセプトからスタートしています。
ー 確かに、複数のペンダント照明を吊る場合、電線やワイヤーで天井が乱雑な印象になることも珍しくありませんね。
そういう場合でも、複数の照明を一つのベルトに取付られるため、さまざまな用途の照明を美しくまとめて設置できる点がこの器具の魅力だと思います。
YAMAGIWA オンラインストアのコード加工サービス
ー YAMAGIWA のオンラインストアではペンダントライトのコードカット注文が多く入ります。照明を充実させながら、見た目もすっきりさせたいという思いは、日本もスペインも変わらないと思いました。
実際 PLUSMINUS は国際的に展開されていますが、発売されて10ヶ月でVIBIAのベストセラーとなっています。
ー 日本のマーケットについて少しお話ししましたが、日本の住宅では明るさをとるためのシーリング照明やダウンライトの設置が一般的です。
こうした環境に PLUSMINUS を取り入れることで生活はどう変わると思いますか?
PLUSMINUS に取り付けられる多種多様なユニットは、直接光から関節光、柔らかな拡散光まで表情豊かな光を生み出すことができます。表情豊かな光は、心地の良く、感情に訴える空間を生むことができると考えています。
ー YAMAGIWAも「アートのように心で感じるライティング」をテーマの一つとしています。機械的な明るさではなく、人の感情に訴える光を追い求めるVIBIA の姿勢にはかねてより、似通ったものを感じます。
VIBIAは2024年より新しいカンパニースローガンの中で、“WELL-BEING”を謳っています。コロナ禍の中で人の生活も変わり、住宅をとっても、仕事や家事、賑わいやくつろぎなど様々な役割が一つの空間に求められています。
滞在中のセミナーの様子。Vibiaは光の色合いやグラデーションが人にどのような影響を与えるかまで詳細に分析し照明作りに活かしている
そんな中でVIBIAは、照明を通じ“Emotional Lighting(感情に訴えかける光)”を提供することで、よりよい生活を送れるようにしたいと考えています。
ー 最後に、欧州と比較してコンパクトな住環境にある日本で、おすすめのVIBIAの照明を教えてください。
実は、バルセロナの住宅は一般的にそれほど天井が高くありません。特に最近建てられた住宅は、歴史的な建築に比べて限られたスペースで作られています。
そういった住宅ではFLAMINGOのような器具が役に立つでしょう。
スリムでフラットな形状ながら、下側のスポットライトとディフューザーに広がる間接光でダイニング上を明るくしてくれます。
ー やはりサイズが小ぶりだったり、スリムなフォルムのものを選ぶのがいいでしょうか。
上段:GUISE、下段左:WIREFLOW、下段右:ARRAY
ボリュームのあるモデルでも、WIREFLOW や ARRAY のような、ファブリックの糸を思わせる素材のものは、圧迫感を与えません。 GUISE のような透明度のある素材を使ったものも同様です。
VIBIAでは多様な光の表情を生む作品を取り揃えているので、サイズよりも光の質から空間の目的に合ったものを選ぶのがいいでしょう。
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LED照明の新しい形【前編】
スペインの照明ブランド、VIBIA(ヴィビア)。独自のLED技術が可能にした照明デザインは、ヨーロッパだけでなく世界の照明シーンをリードしています。前編ではヴィビアで多数の照明を手掛けたデザイナー、岩崎一郎さんにインタビューを行いました。