LE KLINT / レ・クリント レ・クリントはデンマーク近代家具の祖と呼ばれるコーア・クリントの父、P.V.イェンセン・クリントが折り上げた、手作りのシェードから始まりました。日本の折り紙に影響を受けた、幾何学的なプリーツシェードは、その優美なデザインだけでなく、紙製のシェードならではの優しい光と滑らかな影を生み出す機能性からも広く愛されるようになりました。現在では素材こそ特殊なプラスチックペーパーに変わりましたが、1世紀を超えてなおハンドクラフトによる生産は続けられ、北欧のクラフトマンシップを今に受け継ぐ存在としてデンマーク王室御用達にも選定されました。同社のルーツであるテーブルランプや、クラシックなペンダントライトのシリーズで知られていますが、モダンなデザインのフロアランプも人気を集めています。 PICK UP MODEL 101 Design: Kaare Klint...
Georg Jensen / ジョージジェンセン Georg Jensenは1904年、同名の銀細工師により設立されたジュエリー・ウォッチなどで知られる世界的ブランドであり、日用雑貨やキッチン用品でも数多くの名作を発表するデンマークの名門です。鍛治職人を営む一家に生まれたジョージ・ジェンセンは金細工や陶芸、彫刻といった工芸技術を広く修め、ジェエリーと銀製品の工房を設立。自然溢れる環境で育った彼は花や葉、果実など有機的なモチーフを取り入れ、アール・ヌーヴォーの流れも継承した作品はたちまち評判となりました。ジョージ・ジェンセンは「機能性と美の融合」という、デザインの本質的な考え方をいち早く取り入れたことでも知られます。その思想はカトラリーやカラフェ、ティータオルなどのキッチンウェアや、テーブルウェアなど生活に根ざした製品の数々からも感じ取ることができます。美しさと機能性を両立したプロダクトは世界中で評判を呼び、デンマーク・スウェーデン両国の王室御用達ブランドとなるまで成長。確かな品質と格調を感じさせる製品は、大切な門出を祝うギフトやプレゼントに選ばれることも少なくありません。 PICK UP HENNING KOPPEL Design: Henning...
Lladro(リヤドロ)は1950年代初め、「優しさあふれる世界を創造したい」という夢をポーセリンに託し、スペインの古都バレンシア近郊に小さな窯を築きました。発表された作品は、多くの人々の共感を得て、リヤドロは創業から約50年という短期間でポーセリンのトップブランドへと成長。世界的に有名なデザイナーやクリエイターを起用し、リヤドロの世界は各国のメディアからも期待と注目を集めています。
照明の分野でも意欲的な作品を発表しており、世界のリーディングブランドでデザインを手がけ「デザイン界の異端児」と呼ばれるプロダクトデザイナー、マルセル・ワンダースと手がけたNight Broom(ナイトブルーム)は、世界最大級のインテリア展示会「ミラノ・サローネ2019」にて大きな話題となりました。リヤドロの照明は、総じて伝統のポーセリンを生かしたものとなっており、磁器製のセードから幻想的な光が溢れるJAMZ(ジャムズ)、クリスタルシャンデリアのスタイルを磁器の質感と発色でリデザインしたBell de Nuit(ベル・ドゥ・ニュイ)など世界でもリヤドロにしか作れない、独創的なものとなっています。
イタリアに本社を置くトータルデザインブランド、MAGIS(マジス)。ブランド名はラテン語で「more and more」を意味し、現状を肯定的に捉えながらも、成長を続ける姿勢を表しています。1976年の創業以来「日常の製品にこそ、優れたデザインを」をテーマに、インテリアに驚きや変化を与えるプロダクトを発表し続けており、中でもコンスタンチン・グルチッチが手がけた、多面体フレームの斬新な椅子「チェア・ワン」は世界的なヒット作となりました。頑丈な構造とメンテンス性の高さ、そしてデザインチェアとしては手頃な価格から公共施設でも数多く採用されるチェア・ワンは、まさにマジスの理念を象徴するプロダクト。日本でも東京駅をはじめとした大型ターミナルに設置されています。
創業者のユージニオ・ペラッツァは、一貫してデザイナーの創意から生まれる製品の先進性を重視し、ジャスパー・モリソン、ブルレック兄弟など時代を代表するデザイナー達と、世界的に支持される名作家具を生み出してきました。その革新的な製品は、ニューヨーク現代美術館やパリ国立近代美術館など、世界の美術館でパーマネントコレクションに選ばれています。