
Report: Milano Design Week 2025
デスクライトのオリジネーター
ミッドガルド・リヒトの現在地
ミラノデザインウィーク2025レポートの第3弾は、ミッドガルド・リヒトの展示の様子をお届けします。
ミッドガルド・リヒトは1919年に発明家カート・フィッシャーによって設立され、無段階調整が可能な最初期のデスクランプ「TYP 113」で知られます。

同じく1919年に設立され、世界のデザインを決定づけた教育機関「バウハウス」とはTYP 113が校舎の備品として使われるなど、深い繋がりがありました。
また、同校の校長を務めたミース・ファン・デル・ローエやヴァルター・グロピウスも参加した、モダン住宅の展示場「ヴァイセンホフ・ジードルング」でもインテリアに取り入れられるなど、現代のデスクライトの礎を築いたブランドの一つと言えます。

そんなミッドガルド・リヒトは現在、世界的なプロダクトデザイナー、ステファン・ディーツにが手がけたAYNO(アイノ)を中心にリブランディングを行っています。今回の展示でもアイノ コレクションが前面に出されている中、ブランドの歴史も感じさせるスペースとなっていました。
AYNO
スペースでも一際目立つ位置にあるのがアイノコレクションでした。
ブースからはみ出す弓なりのフレームは大迫力で、ミッドガルド・リヒトの新たなアイコンを強く印象付ける空間となっていました。
これにはアイノのサイズバリエーションを印象付けるのと同時に、そのシステムが様々なシチュエーションに対応できるユーティリティの高いものであることをアピールする狙いもあったかもしれません。
LOJA
アイノと並んで目立つ存在だったのが「ロハ」。プロダクトデザイナーとして多くのデザインブランドから作品を発表するセバスチャン・ヘルクナーがデザインを手がけています。
デスクライトで知られるミッドガルド・リヒトですが、ロハはペンダントを始めテーブルライトなどの展開もあり、今後のブランドの方向性を伺わせるデザインとなっていました。
スペースには他にもブランドを代表する多くのデスクライトが展示されていました。ミッドガルド・リヒトの歴史が一望できるスペースは、まさにブランドの現在地を確認できる空間であり、ブランドの今後に興味をそそられました。
Report : Masumi Osada (YAMAGIWA)
Photo : YAMAGIWA
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