Eames Plywood Mobile Model A ブラック W320×H400mm

プライウッドモビールは、ミッドセンチュリーを代表するデザイナー、チャールズ・イームズの 妻であるレイ・イームズによるもの。レイのアートワークとグラフィックデザインを思い起こさせる有機的な形状を成形合板で象った2つのパーツからなるモビールは、ゆらゆらと揺れながら楽しげに回り、空間を彩ります。

1930年代レイ・イームズ (旧姓レイ・カイザー) は、前衛芸術家のハンス・ホフマンの学校で抽象芸術を学び、当時活躍していたパブロ・ピカソやジョアン・ミロ、ワシリー・カンディンスキー、ピエト・モンドリアン、そしてアレクサンダー・カルダーらの影響を受け、抽象芸術家として活躍 します。
プライウッドモビールに見られる有機的な形状は、これら抽象的表現の一つであり、1941年から 1947年にかけ表紙のデザインを手掛けたアーツ & アークテクチャー誌においても、しばしば見られ ます。

1941年イームズ夫妻は、アーツ&アークテクチャー誌の編集長に紹介された、ロサンゼルスにある アパートに引っ越します。そのアパートの一室では日夜、最先端の成形合板の加工実験を繰り返していました。
プライウッドモビールは、成形合板を三次元の立体曲面を創りだすイームズ手製の機械「カザム!」のそばに吊ってある写真が残っています。

チャールズ・イームズは1907年生まれ、妻のレイは1912年生まれ。レイとの結婚により1941年からは夫妻の共同作業が始まる。
アメリカデザイン界の巨匠として夫妻の仕事は家具を中心に、建築、映画、グラフィックまで多彩 に活躍。1946年にはMoMA (ニューヨーク近代美術館) で「イームズデザインの家具展」を開催。ハーマンミラー社から発表された数々の作品は、ミッドセンチュリーデザインの傑作と称えられています。