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- LAMPAS No.281 ホワイト Φ106mm
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ストーリー
YAMAGIWAは2018年にランパス発表60周年を機に、住宅・施設において多灯しやすい大きさにスケールダウンし復刻。上質なガラスを透過し拡散されるあかりは、憩いのひと時を優しく、美しく、当時と同じように演出します。あえて異なる形状のシェードを多灯に吊れば、高感度なインテリア空間が広がります。
スペック
●サイズ:高・345 巾・Φ106 全長・700〜1500mm 質量・1.0kg
●材質・仕上:乳白ガラス
●デザイナー:佐々 文夫
●LED電球付
引掛シーリング
※ガラスは手作りのため、重さ・形状に個体差があります
ダクトプラグ仕様へ加工可能です(特注対応)
日本のミッドセンチュリーに生まれた モダン照明のベストセラー
LAMPAS(ランパス)は1958年、保谷ガラス(現 HOYA)のヘッドデザイナーとして活躍した佐々文夫氏によるガラスペンダントです。建築家による小住宅が隆盛した1950年代、モダンな住宅や店舗にはランパスが数多く採用され、当時はモダン照明の代名詞として一世を風靡しました。YAMAGIWAは2018年にランパス発表60周年を機に、住宅・施設において多灯しやすい大きさにスケールダウンし復刻。上質なガラスを透過し拡散される美しいあかりは、憩いのひと時を優しく、美しく、当時と同じように演出します。
宝石のような純白の砡ガラス
ランパスは柔らかい質感を持った「上品な白さ」が特徴で、その秘密はシェードに用いるガラス「砡(ギョク)」にあります。「砡」は古の文明で価値のある石を意味する「玉(ぎょく)」に由来します。砡ガラスの白さは「玉」の中でも特に珍重され「玉のように白い肌」という修辞の語源ともなった、乳白色の輝石を彷彿とさせるものです。特殊な製法で作られる砡ガラスは、 紫外線や赤外線の波長を通しづらく、さらに透明ガラスを重ねてマット加工を施す事で、柔和で淀みない光を広げます。
日本の住空間に調和する曲線美
ランパス独特の曲線美は、日本建築に通底する比率や空間の広がりを考慮し設計されたもので、現代の日本住宅にリサイズ・復刻された4つのバリエーションは、いづれも現代のインテリアに自然に溶け込みます。また白を基調とすることが多い日本の住空間には相性がよく、凛とした佇まいで存在感を放ちます。
バリエーションと設え
ランパスのバリエーションはサイズ・フォルムが異なる4種類。 それぞれに異る曲線と開口部でユニークな表情があります。
同じシェードを等幅で設置する場合、左右対称(シンメトリー)にすると調和がとれ 安心感がある空間づくりが可能です。単調にならないよう、異なる素材・色をアクセントに使うと良いでしょう。
コードの長さを変えてバランスよく吊り下げると、インテリアにモダンな印象を与えます。 リビング中央の引っ掛けシーリングにレールを取り付けて複数、設置する方法もおすすめです。
日本のアートガラスを牽引したデザイナー
ランパスのデザインを手がけたのが佐々文夫(ささ・ふみお)。日本のプロダクトデザインを切り開いた先駆者であり、1950年代、急激に進行した西洋化の中で、日本の住空間に対応するインテリアの新しいあり方を模索した最初期のデザイナーでした。1951年にはガラス、家具デザイン、染織、漆工の分野で活動する清水九兵衞、松村勝男、巽勇、中村富栄らと新工芸協会を結成。日本のモダンリビングに調和するインテリアや陶芸を提案する展覧会を行なっています。 彼のデザインは遠近法やレンズ効果を生かしたユニークなもので、親会社の保谷硝子のノウハウも生かし、光の屈折を駆使した建築的なデザインを数多く残しました。
佐々氏のアートガラス作品は国内外で高く評価され、照明分野では皇居のシャンデリアを手がけたことでも知られます。西洋の照明器具の中にどこか日本的な意匠を感じる佇まいは、「日本の室内に調和する雰囲気を作ること」をコンセプトに設計されたランパスシリーズとも通底しています。国外では1958年、ブリュッセル万博でクリスタルガラス部門のグランプリに輝き1979年には世界最大級のアートガラスコレクションを持つ、米コーニング美術館でも作品が展示されました。
参考:『リビングデザイン 第7号』美術出版社、昭和30年7月1日発行、7p
佐々文夫とガラス
佐々がランパスを手がけた1950年代、日本ではまだガラスの日用品が一般的ではありませんでした。彼が地方を訪れた際、コップとして出されたものが瓶詰め用のガラス瓶だったというエピソードもそのことを裏付けています。佐々は、光学機器のレンズ等を製造する保谷ガラス(現 HOYA)に入社後、アートガラスを製造する部門のデザイン主任となり、オブジェやガラス器、照明器具のデザインを手がけるようになり、日本でのガラス製品の普及に貢献しました。
ランパスのあかりは、襖から透過する柔らかな日差しや、行灯からあふれるやすらぎの光を彷彿とさせるものです。ランパス発表当時のカタログでも「照らす」機能性だけでなく、室内に「雰囲気を作る」ことを重点を置きデザインされたことが語られています。日本のライフスタイルが大きく変化する時代に、佐々氏は西洋から輸入されたデザインの模倣ではなく、日本人特有の美意識を融合させることで、懐かしさと新鮮さを同時に抱かせるランパスを生み出しました。