全方位に可動する「あなた」を自由にするランプ

デザイン・デュオ、GamFratesi（ガムフラテーシ）によってデザインされた「Yuh」。ルイスポールセンのデザイン・フィロソフィー、ポール・ヘニングセンの光の理念とアルネ・ヤコブセンの幾何学フォルムに敬意を払いながらも、自分達らしい美への遊び心をこのランプに込めました。その結果生まれた、円と線の軌跡を描く自由なランプは2017年の発表以来、世界中で話題となり、2019年には真鍮・大理石モデルが加わりました。

Yuh（=You）という名前のこのランプは、シェードを回転させたり、上下させたりすることで必要なエリアだけを照らし、そこに雰囲気を作り出します。その名の通り「あなた」のパーソナルなスペースを照らすあかりです。 「最大の課題は、いくつもの方向に動くようランプをデザインすることでした。傾斜、回転、上下という、軸上での3つの動きを考えた結果、デザイン過程が非常に複雑になってしまったのです。しかし、このように大きな課題を抱えていたにもかかわらず、ルイスポールセンの素晴らしいエンジニアチームのおかげで、仕事は順調に進みました。」デザイナーのエンリコ・フラテージは語ります。

支柱の最上部がスイッチとなっており、クリックで調光が可能です。シェード上部のスリットからは、ソフトな光が上方に広がります。下面のディフューザー（光を拡散させるカバー）は凹状になっており、水平面から光源が見えず、眩しさを防いでいます。

真鍮と大理石に彩られたモデルが追加

あらゆるインテリアに洗練を与える真鍮のステムと、黒または白のイタリア産大理石をベースとする、Yuhの新しいバージョンは、北欧らしい温かみのある感触を醸し出しています。 「それぞれに模様の異なる大理石が製品に独自のタッチを加えています。新しいYuhは自然素材とテクノロジーが溶け合いナチュラルな質感を持った製品になりました」とガムフラテーシは述べています。

GamFratesi ガムフラテーシ

1975年デンマーク生まれの建築家StineGam（スティーネ・ガム）と、1975年イタリア生まれの建築家EnricoFratesi （エンリコ・フラテーシ）により2006年に設立されたデザイン・デュオ。二人は2004年、北イタリアのフェラーラ大学建築学部で出会い、その後デンマークのオーフス建築大学で共に学ぶ。スティーネ・ガムは、槇文彦氏の事務所で働いた経験を持つ。カッペリーニ、リーン・ロゼ、クヴァドラ、ライトイヤーズ、グビ、フォンタナ・アルテなど多くの世界的ブランドからプロダクトを発表。また、エルメスのウィンドウ・ディスプレイを手掛ける。 現在はコペンハーゲンのスタジオを拠点に活躍している。