- TOP
- 214M ライトビーチ SH460mm
注意事項
・商品画像はイメージです。デバイスによって色味・質感が実物と異なる場合があります。
・天然素材のため、木目・節・風合い・色合いには個体差があります。
・ご注文後のキャンセルや仕様変更、イメージ違いのよる商品到着後の返品は承っておりません。
ストーリー
シリーズにはラタン(籐/とう)編みの座面に曲木のオープンバックを持つものから、座面が合板のもの、ラタンのバックレストがつく215チェアなどがあります。木製のパーツはいずれもビーチ材製でステイン塗装が施され、ラタンの座面裏にはプラスチック製のサポートメッシュを備えています。
スペック
●座面:成形合板
●木材:ビーチ(ブナ材)
●塗装:ステイン染色 ライトビーチ色塗装
●生産国:ドイツ
●納期:ご注文後5〜6か月
※1脚:基本送料 1800円(税抜)
現代まで続くモダンチェアの伝統
THONET(トーネット)は、1819年にミヒャエル・トーネットによってドイツのボッパルトにて発祥し、無垢材の曲げ加工技術と、大量生産システムを確立させたことで知られる企業です。最初の曲木チェア、No.214は1859年に設計されたものですが、現在も形を変えずトーネット社によって製造が続けられています。最小限の要素で設計された曲木チェアのクラシックたちは、トーネットの「最小限の要素で椅子を考える」哲学を今に受け継ぐものであり、後年に発表された製品もこの伝統に敬意を払いデザインされています。
トーネットと曲木チェア
トーネットの曲木チェアは、棒状にカットしたビーチ材を100度を超える高熱で約6時間蒸し、手作業で曲げながら鋳型へはめ込むというプロセスで作られています。この技術により、多くのパーツを結合させる必要がなくなり、最小限の部品でチェアを作ることが可能になりました。曲木技術の集大成として1819年に発表されたNo.214のパーツは、わずか6つ。組み立ても容易であったことから、分解した状態で輸送する「ノックダウン方式」を可能にし、現代につながる大量生産・大量輸送を可能にしたことで、モダン家具の原型とも呼ばれています。
Michael Thonet(ミヒャエル・トーネット)は1796年、ライン河湖畔の町ボッパルト生まれの家具職人でした。当時は地元で家具工房を営んでいましたが1849年になると新天地ウィーンで、息子たちとゲブリューダー・トーネット(トーネット兄弟)社を創設します。彼は試行錯誤の中で無垢材の曲木加工技術を完成させ、その後のトーネット社と、現代的な家具の工業生産の礎を築きました。No.214は発表から40年で約5,000万脚という驚異的なを出荷数を記録しています。
1871年にミヒャエル・トーネットが逝去すると、アウグスト・トーネットら息子たちが会社を引き継ぐことになりました。彼らはミヒャエルが生み出した技術をさらに発展させ、新しい家具を次々に生み出していきます。中でもNo.209は数々の建築家に愛され、世界三大建築家であるル・コルビジェはパリ万博の「レスプリ・ヌーヴォー館」や、住宅展「ヴァイセンホフ・ジードルング」で設計した住宅のインテリアに採用しました。
セバスチャン・ヘルクナーは1981年生まれのプロダクトデザイナーです。オッフェンバッハ・アム・マイン造形大学で、テクノロジーとクラフトマンシップを融合させた、素材の美しさを生かす製品や家具のデザインを学び、卒業後は自身のデザインスタジオを設立しました。以降はクラシコン、ジェルバゾーニ、モローゾなど気鋭のインテリアブランドの製品を設計。レッドドットデザインアワードなどを受賞しています。No.118はトーネットの椅子に対するミニマリズムに基づきながら現代の技術で洗練されたディティールを加えた新時代のスタンダードです。
木工職人だったミヒャエル・トーネットは手作業による家具生産から工房を始め、曲木加工技術によってウィーンの産業に革命を起こしました。トーネット社は工場での分業生産や、パーツに分けて梱包する省スペースな輸送方式によって、産業・流通にまつわる様々な課題を解決させたパイオニアとしても知られています。1990年代初頭には、鋼管を曲げたカンティレバーチェアの製造に着手し、同時代に存在した教育機関、バウハウスを支えました。トーネット社は今もトーネット家によって経営が続けられ、ヘッセ州フランケンバーグで耐久性とサステイナビリティに配慮した製品を開発しています。