1950年代初め、『優しさあふれる世界を創造したい』という夢をポーセリンに託し、リヤドロ三兄弟はスペインの古都バレンシア近郊に小さな窯を築きました。
『人生の喜びを描く』という創作理念と飽くなき技術探求に裏づけされた作品は、多くの人々の共感を得て、リヤドロは創業から約50年という短期間でポーセリンのトップブランドへと成長。世界的に有名なデザイナーやクリエイターを起用し、リヤドロの世界は各国のメディアからも期待と注目を集めています。
その作品は世界中で高い評価を受け、ロシア・サンクトペテルブルクのエルミタージュ美術館、ベルギー・ブリュッセルの王立美術歴史博物館など名だたる美術館・博物館で展示所蔵されています。

ポーセリン（磁器）という素材そのものの価値

16世紀大航海時代、東洋よりヨーロッパに伝えられたポーセリン（磁器）は、既成の宝飾素材の概念を覆すほどの衝撃とともに、王侯貴族を中心とする上流社会に受け入れられました。ポーセリンは100％自然な素材でありながら、どのような形にも形成が可能で、経年劣化がなく、なによりも、釉薬により輝くその天然の白さが、新しい時代の素材として「白い黄金」と呼ばれるほどに評価されました。その後ヨーロッパ各地で窯が作られポーセリンの開発が進みました。ポーセリンの開発技術は国家機密にもなるほどでした。ポーセリンが「高貴な」素材と言われる由縁です。
リヤドロはヨーロッパの長いポーセリンの歴史、無限の可能性を秘めた「高貴な素材」ポーセリンの価値を守り、未来へと伝えることを使命としています。

ポーセリンをアートへと昇華

リヤドロの作品は、全ての作品がアーティストたちの純粋なインスピレーションを源としその全工程がアーティストたちの手作業により生み出されています。
ポーセリンはどのような形にも形成が可能ですが、柔らかいペースト状の素地を型にいれて形成し、着色と装飾を施し、最大で1400度近くにもなる高温に24時間もかけ、ようやく完成するポーセリンを自在に操ることは、容易ではありません。
ポーセリンアートの歴史は、彫刻造形のための美意識はもとより、重力との戦い、色彩を変化させ、割れや、型崩れをもたらす火の悪戯との戦いの歴史でもありました。高貴な素材ポーセリンで制作されるアート作品は、卓越したハンドクラフトアーティストたちの技なくして生み出されることはないのです。

デザイナー

人生の美しい瞬間や、生命への尊厳、家族・子供への愛情、文化・芸術への敬意、躍動感あふれる動物の姿など、クラシックポーセリンの世界において不動の地位を確立するリヤドロ。
近年では、ハイメ・アジョンやポール・スミス、森田恭通など世界で活躍するアーティストを積極 的に起用し、ポーセリンアートの秘めた無限の造形美の可能性を追求した作品を発表しています。

Belle du Nuit

Belle du Nuit（ベル・ドュ・ニュイ）は、オシロイバナのフランス語名「夜の美女」。夜になると花びらは月光を反射させ、まるで闇夜の中に独自の光を放つ魔法の力を持っているかのように見えます。さまざまな特長のあるオシロイバナは多彩な花を咲かせ、花々の模様には限りないパターンがあります。成長にしたがい花々の色も変化します。黄色い花は鮮烈なピンク色を帯び、白い花は 紫色に色を変えます。ベル・ドュ・ニュイコレクションは、不思議な魅力を持つオシロイバナからインスピレーションを得て発表されました。

他の素材で製造されたライトと比べ、リヤドロのポーセリンで作られたライトには他にはない温かみが感じられます。作品によってはランプシェードの代わりにライトタンブラーを用いているためさらに温かな光が生まれます。
光を灯すと、表面に彫刻された装飾モチーフが浮き出し、ニュアンスに富む光が魅力的な雰囲気を演出します。

ベル・ドュ・ニュイコレクションは、色彩が重要な役割を担っています。白を基調とした最も控えめな作品から多彩で楽しい作品まで、ビビッドな色の組み合わせ、白とゴールド、グレー、エメラルドグリーン、ブルーやピンクのグラデーションなど、さまざまな色彩を用意しています。
これら、革新的なライティングの新作を見ていると、中世のお城にあったシャンデリア、メレンゲでできた大きなケーキなどさまざまな連想ができます。